現在だいたいの医療機関でマイナンバーカードを健康保険証の代わりに利用できるようになっています。マイナンバーカードを健康保険証の代わりに利用することで、マイナンバーカードから医療機関で受け取った薬剤情報や医療費を見ることできるので非常に便利になると思っています。
マイナンバーカードを使うようにすれば、仮に医療費の控除を申請する場合にも確定申告時にわざわざ手計算をしなくてもよくなったり、薬剤情報が記録されるので、仮に災害があったときにおくすり手帳を持っていなくてもマイナンバーカード1枚で自分の薬がどんなものなのかわかるので便利になると思います。個人的には病院ごとに自分の症状や飲んでいる薬の説明をするのがめんどくさいので、マイナンバーカードの情報を共有してくれたほうが便利だと思うので保険証の代わりにマイナンバーカードをどちらかと言えば使いたいです。
マイナンバーカードを認識する機械の残念なポイント
健康保険証の代わりにマイナンバーカードを使うための方法は厚生労働省が投稿している以下の動画で知ることができます。
この動画によると、マイナンバーカードを読み取る機械は何個か種類があるみたいなのですが、私が実際に使ってみた機械はこの動画の中で女性が使っているタイプの機械と同じものだったのですが、この機械には少し残念なポイントがあります。
※どうやら動画の中で使っている機械はPanasonicの顔認証付きカードリーダーという機種みたいです。
●参考
https://connect.panasonic.com/jp-ja/products-services_onlineinfo
本人確認をするのが思ったより遅い
マイナンバーカードを健康保険証として使う場合には本人確認をするようになっているのですが、その方法は2つあります。まずは顔認証を使う方法について。
厚生労働省の解説動画でも説明していますが、顔認証はマスクをしていても、メガネをしていても、車椅子であっても認識してくれるためその点は便利です。
しかしながら、実際にマスクをして認識させて感じたのは、思ったよりも認識が遅いということです。
今は健康保険証の代わりにマイナンバーカードを使う人が私の地域では少ないため、これまで処方箋と保険証、おくすり手帳をただ受付の人に渡すだけでよかったのが、顔認証をさせるという時間が生まれるので結果的に後ろの人を待たせているような気持ちにさせられます。結局のところ、受付順に医療事務員の方が保険証をチェックする時間がマイナンバーカードを使った人の場合削減されるため、後ろの人を待たせるということはないと思うのですが、前の人がマイナンバーカードの認識に時間がかかっていると多少ムカつく人もいるだろうなと思うだけに顔認識のちょっとした遅さが不快に思います。
一応現在2か所のところで顔認証をやってみたのですが、一方では顔認証がとても速かったのに対し、もう一方は顔認証を試しても読み込んでくれず、挙句の果てには顔が表示された状態で画面が止まってしまうということが起きました。結局、顔認証という選択肢は画面上に消え去り、暗証番号を入力するという認証方法のみになるということが起きました。
もしかしたら、同じ顔認証付きカードリーダーであっても、それがつながっているPCのスペックによって処理能力に差があるのではないかと少し思いました。
暗証番号の入力がまる見え
本人確認の方法として顔認証のほかに使えるのが暗証番号を入力する方法です。こちらは4桁の番号を入力するだけなので、打ち込み作業はあるのですが、認証は比較的早いなと私は感じました。
しかしながら、番号の認証にタッチパネルを押さなければならないのですが、その番号を打つ姿が完全に後ろに並んでいる人には見える状態になっているのが怖いなと思いました。タッチパネルがドームなどで多い隠されているのであれば多少ましでしょうが、構造上後ろからは丸見えになっていると思います。
マイナンバーカードと4桁の暗証番号があれば、マイナポータル経由で大体の情報は見ることができてしまいます。薬剤情報を見られたならばどんな病気なのかも想像がついてしまいます。最悪悪用だってされてしまうかもしれませんが、しかしながら、暗証番号入力をしなければそんな心配も必要なくなります。
顔認証が若干遅いので、そこがもっと早ければ暗証番号認識などする必要はないです。私も顔認識がなかなかうまくいかず仕方なく暗証番号入力に切り替えてみてこの欠点に気づくことができました。
ただパナソニックの顔認証付きカードリーダーでは、暗証番号が後ろの人から見えないための対策を施してあるようです。
https://connect.panasonic.com/jp-ja/products-services_onlineinfo
顔認証付きカードリーダー紹介動画 03:04より引用
顔認証のカメラの方向が気になる
顔認証カードリーダーにはカメラがついていますが、そのカメラを使って顔認証する際にモニターに四角が表示され、そこに顔を入れる必要があります。
しかしながら、クリニックにしろ調剤薬局にせよ受付カウンターが高めのことがあって、例えば、車椅子の方や身長の低い方である場合、機械を使って顔認証するのは多少の時間を要するのではないかと思いました。
マイナンバーカードの読み取り機の起動が遅い
私が利用している調剤薬局ではマイナンバーカードの利用ができる調剤薬局だったのですが、まだ誰もマイナンバーカードを保険証として利用していないからか、カードを認識するための機械の電源が入れられていませんでした。私が受付でマイナンバーカードを使いたいと告げると、ようやく電源を入れだしたのですが、この起動がめちゃくちゃ遅かったです。
また、どういう仕組みになっているのかわかりませんが、起動中に認識機械に映っていたのはWindows7の画面で、それは小さなパソコンの画面のようでした。
現在、保険証の代わりにマイナンバーカードを使うと料金が高くなるとか、今後はむしろ健康保険証のほうが高くするとかの情報が飛び交っています。現状では病院を利用するのはまだまだITが苦手な高齢者が多いので、マイナンバーカードを使う派が少数であると受付の流れがむしろ悪くなるのではないかと考えています。
おわりに
健康保険証は毎月1度は絶対に出さなければいけない割に、その都度医療事務の方が情報を人力で打ち込んで確認しているなんてめんどくさすぎると思っていました。それがマイナンバーカードを使えば認証および本人確認作業さえもできてしまうということで、とても便利だと思います。
ただ現在は健康保険証が本人のものであるかというのは特に確認していないことになるので、保険証を使いまわすという事例もあると聞きます。そういった事例をなくすためにも本人確認もできる顔認証付きカードリーダーを使うというのはとてもいいことだと考えます。
しかしながら、従来の保険証システムに慣れ親しんでいる人、主に高齢者の方が困惑しないシステムであるといいなと思いました。個人的にはマイナンバーを活用するのは多くの利点があって、生活をより便利にするものであるとは思いますが、このマイナンバーという新しいものが現れたことによって従来の方式と新しい方式の二つの方法を同時に運用しなければならないというのは、多少面倒もあるのかなと思います。
この記事で最終的に訴えたいことは、顔認証は思う以上に遅いので、カメラによる顔認証が主流になると絶対に受付の流れが悪くなるということです。スマートフォンの顔認証みたいに一瞬で認識されるのであれば、そこまで多くの時間を要さないでしょうが、今のバージョンのカメラ付きカードリーダーでは多くの人のイメージよりも遅いものだと感じるところです。
そのため、私はもう最近は4桁の暗証番号一択で認証を済ませています。暗証番号が見られる危険性なんてどうでもいいほどカメラ認証に失敗してしまうので諦めました。この事情を踏まえると、暗証番号をもっとシンプルな数字にしておけばよかったかなと思うようになりました。それこそ、「1111」とか「5555」とかにしておけばより一層番号を素早く打つことができるなと思いました。
こんなことを考えなくてもいいぐらいマイナンバーカードでの健康保険証の認証方法をもっと便利なものに変えていってほしいなと思いました。そんな要望をしなくてもおそらく10年もすればもっとスマートな方法に変わっているだろうと思いますので、そんなには心配していないのですが。なにはともあれ、運用としてはまだまだ未熟ではあるとは思いますが、使用に関する制度として素晴らしい変化だなと考えるところです。
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