ソースネクストで販売している世界名画の素材集「センペンバンカ 世界の名画606 Win&Mac版」を購入してみたので、今回はその使用感についてレビューしていきます。
「センペンバンカ 世界の名画606」は世界の名画に特化した素材集である
「センペンバンカ 世界の名画606」は世界の名画に特化した素材集です。
詳しい商品の説明はソースネクストの販売ページをご覧ください。
フェルメール・モネ・ゴッホなど、日本でも有名な世界的画家の作品が一つのソフトにまとまって素材(画像)として使えるのが、「センペンバンカ 世界の名画606」というソフトです。
私たちがよく知っている名画の多くはパブリックドメインといって、「知的財産権が発生していない状態または消滅した状態」にある作品がほとんどです。したがって、この「センペンバンカ 世界の名画606」というソフトは、そういった知的財産権が消滅したパブリックドメインの絵画を集めた画像集ということになります。
パブリックドメインについて、詳しくはWikipediaなどをご覧ください。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%96%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%89%E3%83%A1%E3%82%A4%E3%83%B3
世界の名画を無料でダウンロードできるサイトは実は多くある
この「センペンバンカ 世界の名画606」というソフトを購入する前に知ってほしいことがあります。それは、すでに知的財産権が消滅したいわゆるパブリックドメインの絵画の画像を誰でも無料でダウンロードできるサイトが世の中には実に多くあります。
ここではいくつかそのようなサイトを紹介して、それでもなぜ「センペンバンカ」という有料ソフトを買う必要があるのかという部分について説明したいと思います。
メトリポリタン美術館 metmuseum.org
絵画作品などの画像が無料でダウンロードできる「メトロポリタン美術館」のサイトのトップページを示す画像。
https://www.metmuseum.org/
世界最大級の美術館であるメトロポリタン美術館が運営するサイトでは、先ほど紹介したフェルメールやモネ、ゴッホといった有名な画家の作品はもちろんのこと、日本の作品や置物など実に様々なアート作品の画像が無料でダウンロードすることができます。また、それらの画像はパブリックドメインに指定されているのであれば、もちろん商用利用もすることができます。
画像の検索は以下のページから行えます。
https://www.metmuseum.org/art/collection
残念ながら英語のサイトなので、日本語検索は使えません。また、私の環境だけかもしれませんが、若干サイトが重いため、スピーディーにサイトを閲覧できるとは限りません。さらに、検索結果画面には、その画家の作品だけではなく、別の画家の作品も関連作品として表示されるので、表示されている作品の作者をしっかり確認することが重要になってきます。
ちなみに、フェルメールは英語では「Vermeer」、モネは「Monet」、ゴッホは「Gogh」という表記であるため、英名を知らなければ検索するだけでもひと苦労です。
絵画作品などの画像が無料でダウンロードできる「メトロポリタン美術館」のサイトより
「Gogh(=ゴッホ)」を検索してみたことを示す画像。
ニューヨーク公共図書館 nypl.org
ニューヨーク公共図書館(The New York Public Library)が
運営するデジタル資料サイトの
トップページを引用した画像。
次に紹介するのは、ニューヨーク公共図書館(The New York Public Library)が運営するデジタル資料サイトです。こちらは現時点(2022/06/23)で約91万枚以上のデータを閲覧、ダウンロードをすることができます。
こちらは絵画に特化しているというよりは、歴史的価値のある写真や地図、書物といったものが集められている印象があります。
このように歴史的価値がある作品や有名な絵画というのは知的財産権が消滅しているものが多いため、スキャンされ画像として誰でもダウンロードできるという特性があります。
このほかにも実にたくさんのサイトで絵画やその他歴史的に価値がある作品画像をダウンロードできるのですが、どれも日本語以外のサイトばかりで、言語の面から使用にあたっての難しさを感じてしまいます。
なぜ無料で見られ、ダウンロードもできるのに絵画画像の素材集を買う必要があるのか?
無料でダウンロードできる画像がダウンロードサイトにあるのに、なぜ素材集をわざわざ有料で買う必要があるのでしょうか?
データ量が多いサイトから目的の作品画像を探すのは意外と難しい
先ほど紹介したメトロポリタン美術館のサイトでもそうでしたが、圧倒的なデータがサイトに掲載されているサイトの中から、目的の画像を探すというのは意外と難しいと考えます。それは、サイトに掲載しているデータ量があまりに多いことが、逆にサイトを見づらくしている印象があります。
限られた作品を日本語で簡単に検索して画像を利用できる利点がある
やはり海外のサイトを日本語で直感的に作品を探せない不便性は大きいと思います。また、海外のサイトの閲覧は慣れていないとなかなか難しい印象があります。何より日本語で検索できる環境とそうでない環境では圧倒的に利便性が違います。
以上の理由から、有名画家の有名作品に絞られた素材集「センペンバンカ」が有名な作品をダウンロードおよび利用するのにぴったりということです。
「センペンバンカ 世界の名画606」はただの画像素材集ではない
今回ソフトを実際に買って感じたのは、「センペンバンカ」はただの画像素材集ではないように思いました。購入前の使用していないときには、一見すると、様々なサイトに散らばっている無料でダウンロードできるパブリックドメイン状態にある画像をあちこちから集めて売っているだけに見えますが、実はそこだけにおさまりません。要するにただの画像集だけの機能ではないということです。
色々なサイズに画像を変換する機能がある
「センペンバンカ」というソフト名を聞いて、「なんか変な名前だな?」と思いませんでしたか?
このセンペンバンカという名前はおそらく四字熟語の「千変万化」から来ていて、その意味は「さまざまに変化すること。(コトバンクより)」という意味があります。
このソフトはその名の通り、様々な画像サイズに変化するところがすごいと思いました。A4やB5といったサイズに限らず、はがきサイズや、任意のサイズで出力できるため、後から画像を加工する手間が省けます。
美術館のグッズ販売のコーナーには、有名な絵画印刷されたはがきサイズのポストカードが売られていることが多いですが、このソフトを使って家やコンビニではがきに印刷すれば、購入するよりも安くポストカードを手に入れることができます。
ズーム機能が素晴らしい!
「センペンバンカ」には高画質で作品画像が収録されているため、絵画の細部をじっくり見ることができます。そのときに使えるのが、ソフト内のズーム機能です。「センペンバンカ」のズーム機能は思いのほか軽い動作で動くため、絵画をじっくり細部まで見ることができます。
たかだかズーム機能が?と思うかもしれませんが、私はこのソフトの機能の中では一番ズーム機能に感動しました!かなり大きく拡大できるので、本当に「この絵の細部ってこんな風になっていたんだな」という新しい気づきが得られることもあります。
画家のプロフィールを収録
そこまで長いプロフィール紹介ではないですが、画家の生まれや画家として歴史などを簡単に知ることができます。調べようと思えば自分でWikipediaなどで調べられるので、なくても問題はありませんが、絵を見ながら気軽にプロフィールを知れるというところに価値があると思います。
画家年表を収録
画家の人生期間をほかの画家と比較して生きた年代を知ることができます。画家は時代背景や当時の流行によって、それぞれ互いに影響しあい作画を完成させていくため、年表を知ることでより作品を理解できそうな気がします。
商品開発ページでは、この機能に惹かれた部分が私はありましたが、使ってみるとそこまで大した機能ではなかったです。あるだけ良いという印象がある程度の機能だと思います。
おわりに
「センペンバンカ 世界の名画606」は収録された有名絵画の作品の数々を気軽に自分の好きなサイズに加工してダウンロードできるため、様々な場面で活用できると思います。
素材集なので、画像を利用して何かをするという利用方法が一般的なのかもしれませんが、「センペンバンカ」はほかの画像素材集とは違って、画像のズーム機能や画家のプロフィール情報などただの画像素材集におさまらない機能が含まれており、教養として絵画を楽しむためのソフトとしても評価できる製品だと考えます。
少なくとも書籍という形で画像集を買うよりも使えることは間違いないと思うので、有名な絵画についてこれから入門として眺めて楽しみたいという方には、役立つソフトになるのではないかなと思います。
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