ソースネクストで販売されている「ピタリ四角7」というソフトを購入したので、その使用した感想をまとめてみます。
ピタリ四角7とは?
ピタリ四角7とは、ずばり写真補正ソフトのことです。
ソースネクストのプレスリリースによると、
本製品は、写真に写った書類や看板、絵画、ホワイトボードなど、長方形のオブジェクトの歪みをまるで真正面から撮影したように矩形に補正します。スキャナ代わりとして使えるだけでなく、大きなものや、厚みのあるもの、曲面のものなど、スキャナではスキャンできないものも簡単にデータにできます。本バージョンでは、四角形の四隅検出に特化した専用のAIエンジンを搭載し、自動検出できる機能や、写真の四隅が隠れていても自然な形に修復する機能などが新たに加わり、より使いやすくなりました。
https://sourcenext.co.jp/pressrelease_html/JS/2022/2022042701
発売は2022年04月27日で、現在は最新版として、ピタリ四角8が販売されています。
特徴を検証してみよう!
販売ページを見れば、ソフトがどういう特徴を持った製品かというのはわかると思うので、今回は公式のページで説明されている特徴が本当に機能するのか試してみようと思います。
「AIが範囲を自動検出」について検証
商品紹介ページのこちらをまずは検証していきましょう!
■AIが範囲を自動検出 NEW
四角形の四隅検出に特化した専用のAIエンジンを搭載。グラフィックカードを搭載した高性能なパソコンでなくても軽快に動作し、高精度に範囲を検出できます。
https://sourcenext.co.jp/pressrelease_html/JS/2022/2022042701 より引用
AI切り抜き機能を使うことで、1枚の画像の中で読み込みしたいと思われる範囲をAIが自動検出することができます。
実際に使ってみた結果がこちらです。
画像①ノートパソコン
まずはこちらのノートパソコンの画面を読み込んでみましょう。AIで自動認識させてみるとこんな感じです。
AIで自動切り抜きボタンをクリックすると上記のようにノートパソコンの画面部分をおおよそ認識してくれることがわかります。あとは、四隅を微調整することで、正確に切り抜きたい部分を範囲選択することができます。
保存した画像がこちらです。
ピタリ四角7ならパソコンの画面だけを切り抜くことも簡単にできます。
画像②モニター画面
次はこちらのモニターです。今回は範囲選択の微調整なしでやってみます。
ピタリ四角7を使えば、授業や講義、セミナーにおける黒板やホワイトボード、モニターをスマホで写真を撮って後から見返せるようにする際にも便利です。
「AIが範囲を自動検出」についての評価★★★★☆
この機能の評価は5点満点中4点です。
採点理由は、思ったよりAI自動認識機能はすごいと感じたからです。
様々な画像を試しましたが、だいたいこの辺りを認識してほしいという範囲を認識してくれる気がするからです。
とはいえ完ぺきではないです。微調整は必要なことに加え、範囲がわかりにくいものだと、読み取り範囲が理想とは異なる場所を選択してしまうことも多いです。
したがって、AI自動認識ボタンをクリックして、1発で読み取ればそのまま、微調整が必要ならば整える、まとはずれな場所を選択していたら、手動で4つ角を合わせるといった使い方が必要になってきます。
まとはずれなAI自動認識
by Mediamodifier by Mediamodifierについて
ピタリ四角7でAI自動認識した結果
範囲があいまいなもの、背景色と読み込み範囲が同色に近いものは、うまくいかないことが多いようです。この辺りはまだまだ機能として完璧ではなく、減点1としました。
「写真の隅を自然に修復」について検証
※四隅モードになっていない状態で検証してしまったので、検証結果を削除しました。
四隅モードの検証はピタリ四角8において行ったので、ピタリ四角8のレビュー記事を参考にしていただければ幸いです。
■写真の隅を自然に修復 NEW
四隅が隠れている部分や、撮影時に入った指などを消して自然な形で修復できます。
https://sourcenext.co.jp/pressrelease_html/JS/2022/2022042701 より引用
https://sourcenext.co.jp/pressrelease_html/JS/2022/2022042701 より引用 「■写真の隅を自然に修復」
「部分切り取り」について検証
■部分切り取り NEW
新聞や雑誌の切り抜きに便利なように、余計な部分を白い枠で隠せるようになりました。
https://sourcenext.co.jp/pressrelease_html/JS/2022/2022042701 より引用
https://sourcenext.co.jp/pressrelease_html/JS/2022/2022042701 より引用 「■部分切り取り」
部分切り取りの機能は、新聞記事などにおいて、不必要箇所を消去できる機能です。商品紹介ページでは白色で隠していますが、消去色は自由に選択することができます。
とある新聞記事の不必要な箇所を部分消去
たとえば、このような新聞があったとします。新聞の記事から必要な場所のみを残して、他を消去したいとき部分消去の機能を活用することができます。画像では、必要な場所を〇、いらない場所を×で表記しました。
とある新聞 新聞の記事において、必要な場所を〇、不必要な場所を×で表記
この新聞画像から、部分消去してみた状態がこちらです。
ピタリ四角7において、実際に不必要な部分を消去した際の画像
部分消去機能は、不必要な範囲を任意に選択し、部分消去することができます。なお、そのときに消去色を選ぶことができるので、簡単に加工できるという点において便利です。
ピタリ四角7の部分消去選択時の画像
ピタリ四角7の画像変更タブから部分消去、消去色の選択画面
切り抜き範囲に指が入ってしまった画像を部分消去
指が入ってしまった画像を部分消去機能で消してみましょう。
ピタリ四角7を使って切り抜いた画像。指が入ったままで修正されていない。
画像変更タブより部分消去の項目に注目してみます。
ピタリ四角7において、画像の端に指が入ってしまった画像を部分消去機能を使って手動修正するときの画像
部分消去する際の色はスポイト機能を使うと便利です。スポイトを選択した後に、画像から消去色を吸い上げてみます。
ピタリ四角7において、部分消去機能からスポイトを選択し、背景色である黒色の部分にカーソルを合わせるときの画像
画像の任意の場所を選択すると、その選択した色とまったく同じ色を吸い上げ選択することができます。
ピタリ四角7において、部分消去機能からスポイトを選択し、背景色である黒色の部分にカーソルを合わせ背景色と同じ黒を取得した際の画像
あとは、この色で隠したい部分を選択すれば、周囲の背景色に同化して見えなくなるという形です。
ピタリ四角7において、部分消去機能で指定した背景色で部分消去範囲を選択した際の画像
実際に消してみたものがこちらです。よく見ると部分消去した場所がわかってしまいますが、無事、指は消えているので、一応目的は達することができました。
今回用意した画像は、背景色が黒の単色ではなく、ややグラデーションがかかっていたみたいなので、うまく消去することができませんでしたが、本や書類等では、基本的には、単一色なので、手動による部分消去でたいていの指はうまく消すことができると思います。
自動で消したいというときは四隅モードを選択すると、いい感じに消してくれるはずです。
ピタリ四角7において、部分消去機能で手動部分消去してみた出力画像
「部分切り取り」についての評価★★★★☆
部分切り取り機能については、星4つの評価です。
正直この機能はあまり注目していなかったのですが、最低限の機能を備えていて、思ったより使える機能だなと感じたため、4点としました。また、ピタリ四角7はソフトとしてかなり軽いので、重い画像編集ソフトを開かないでも加工ができるという点において高評価です。
満点ではない理由については、部分消去の範囲選択は、四角形でしか選択することができないので、これがもう少し自由に選択できると、より使いやすくなるのではないかと感じました。
「補正範囲の記録と呼び出し」について検証
■補正範囲の記録と呼び出し NEW
同じパターンの補正を複数回する場合に便利です。自動認識では対応できない本などに有効です。
https://sourcenext.co.jp/pressrelease_html/JS/2022/2022042701 より引用
https://sourcenext.co.jp/pressrelease_html/JS/2022/2022042701 より引用 「■補正範囲の記録と呼び出し」
こちらは範囲選択場所を10個まで記録しておける機能です。AI自動認識で範囲を選択しない場合は、基本手動で範囲選択しなくてはいけないのですが、たとえば、画像のある部分だけ連続で切り抜き設定したいときに便利です。
ピタリ四角7における範囲登録機能
「補正範囲の記録と呼び出し」についての評価★★★☆☆
補正範囲の記録と呼び出し機能についての評価は星3点です。
その理由は、シンプルにあまり使わないからです。
私はあまり使わないので3点とするのですが、この機能があると便利なことも理解できるので、3点としてみました。
「グリッド表示」「水平、垂直がわかる十字カーソル」について検証
■グリッド表示 Power UP
補正画面に方眼を表示できます。四隅の縦横をきれいに調整するのに役立ちます。
■水平、垂直がわかる「十字カーソル」 Power UP
カーソルに十字に伸びた線が表示されているので、水平・垂直が一目で分かります。
https://sourcenext.co.jp/pressrelease_html/JS/2022/2022042701 より引用
https://sourcenext.co.jp/pressrelease_html/JS/2022/2022042701 より引用
「グリッド表示」「水平、垂直がわかる十字カーソル」
この機能はグリッド表示と十字カーソルで、画像の傾き、切り抜き範囲について、微調整する際に役立つものです。最悪なくてもいい機能だけど、あるとやっぱり便利そんな機能だと思います。
「グリッド表示」「水平、垂直がわかる十字カーソル」についての評価★★★☆☆
この項目の評価は星3つです。
今回Power UPした機能だと紹介されていましたが、ピタリ四角6を使ったことがあるわけではないので、単純に比較評価することができません。
機能的に合格だといえば合格であるのは間違いないのですが、これぐらいは備わってほしいという意味では普通です。でもあってうれしい機能ではあると思います。少し厳しめな評価かもしれませんが、星3つという感じです。
「クイックフィルタならワンクリックで補正」について検証
■「クイックフィルタ」ならワンクリックで補正 Power UP
シャープネスマスクを追加し、ピントがずれた写真も補正できるようになりました。
https://sourcenext.co.jp/pressrelease_html/JS/2022/2022042701 より引用
https://sourcenext.co.jp/pressrelease_html/JS/2022/2022042701 より引用
「クイックフィルタならワンクリックで補正」
ピタリ四角7には画像フィルタ機能も用意されています。今回はシャープネスマスク機能について、紹介してみましょう。
シャープネス機能について ぬいぐるみ画像をシャープネス加工してみると
by Bru-nO
ではこちらの画像をシャープネス加工してみます。
by Bru-nOよりピタリ四角7においてシャープネス加工。ぬいぐるみの毛がふさふさしている
比較画像がこちら。若干毛が尖っている感じがわかるかと思います。
by Bru-nOにおいて、ピタリ四角7を使ってシャープネス加工をしてみた比較画像。若干、ぬいぐるみの毛が尖っている感じが把握できる
シャープネスはワンクリックで適用させることができます。
フィルタタブにはそのほかにも便利な機能があるので、簡易的な画像加工を素早く実現できるため、意外と活用することができます。
個人的には、「文字を読みやすくする」機能は、書類等の画像を加工したいときに便利でよく用いています。
ピタリ四角7におけるフィルタ機能からシャープネスを選択
退色補正機能について
ピタリ四角7において、クイックフィルタから「退色補正」機能を使った際の変更前変更後の画像。
文字を読みやすくする機能について
ピタリ四角7において、クイックフィルタから「文字を読みやすくする」機能を使った際の変更前変更後の画像。
HDRエフェクト機能について
ピタリ四角7において、クイックフィルタから「HDRエフェクト」機能を使った際の変更前変更後の画像。
写真を鮮やかにする機能について
ピタリ四角7において、クイックフィルタから「写真を鮮やかにする」機能を使った際の変更前変更後の画像。
ドロップアウトカラー機能について
ピタリ四角7において、クイックフィルタから「ドロップアウトカラー」機能を使った際の変更前変更後の画像。
「クイックフィルターワンクリックで補正」についての評価★★★★☆
ワンクリック補正機能の評価については星4つです。
悪く言えば画像フィルタ機能の寄せ集め感がありますが、使ってみると意外と使えるなという感想を持ちます。
痒い所に手が届く、そんなフィルタ機能という感じですね。
こだわりフィルタについて検証
こだわりフィルタ機能はより細かくフィルタをかけられる上級者向きの機能です。
私には使いこなすことができません。
「色彩」機能について
ピタリ四角7において、こだわりフィルタから「色彩コントローラ」機能を使う際の編集画面画像。
「HDR」機能について
ピタリ四角7において、こだわりフィルタから「HDR」機能を使う際の編集画面画像。
「レンズ歪」機能について
ピタリ四角7において、こだわりフィルタから「レンズ歪コントローラ」機能を使う際の編集画面画像。
「こだわりフィルタ」についての評価「なし」
しっかり試すことができていないので、「評価なし」です。
まとめ
ピタリ四角7について機能や使用してみた感想をまとめてみました。
このソフトは現在ピタリ四角8が販売されているので、この記事を読み気になった方は最新版の購入を検討してみてください。
※本記事において、製品画像、製品紹介ページについては、ソースネクスト及び©株式会社ファンファーレ様の画像を引用掲載させていただいたものがあります。
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