5~75歳の70人の人生におけるゴールを尋ねた動画が深くておもしろい。

先日見た「70 People Ages 5-75 Answer: What’s Your Goal In Life?」という動画がとてもおもしろかったので、少し紹介してみます。

https://www.youtube.com/watch?v=u0JUAGsJMVA

動画の内容はタイトルにもあるように、5歳から75歳の人々の70人を対象に、人生におけるゴールを質問し答えてもらったまとめ動画です。

それぞれの年代ごとで答える回答に傾向が見られ、人生というものがその人の年齢とかかわっているということを考えさせられます。もちろん、多くの人が歳を重ねる中で同じような経験を積むことで、回答が似たり寄ったりしていくのかもしれませんが、全体的に見て年齢ごとに、人生におけるゴールが変化していくことがおもしろかったです。

自分もこの年代になったらこの人達と同じようなゴールを浮かべるのだろうかと考えたり、親・家族含め自分よりも年上の年代の人は、今こんな人生のゴールを思い浮かべているのかなと考え、「人生とは?」なんてものを考えたりしました。

前置きが長くなりましたが、動画の内容を紹介していき、何を思ったのかを書いてみたいと思います。

5歳~8歳の人々そもそもゴールが想像できない

5歳から8歳までの人々の人生のゴールには、「あまりよくわからない」という回答や、「ない」という回答をしていました。

5歳の子に限っては、

I play lacrosse and it has a goalie.

https://www.youtube.com/watch?v=u0JUAGsJMVA

「私はラクロスをやっていて、それにはゴールキーパーがいるわ」と、質問の意味を理解していない感じがおもしろかったです。日本感覚だと5歳でラクロスとは珍しいですね。純粋に可愛いです。

9歳~12歳の人々 かなり漠然としたゴール

9歳から12歳というと小学校の3,4年生から6年生ぐらいの子でしょうか。この年代の人の人生の目標は、「有名でお金持ちになりたい」というものや、「幸せになること」などといったかなり漠然としたゴールを回答しています。まだ、具体的な職業をやりたいというものや、具体的なことを実現したいというものではありません。

ただ、「幸せになりたい」というようなゴール自体は、この後のどの年代の人でも口にしています。

13歳~24歳の人々 具体的な職業など比較的大きなゴールを回答

13歳から24歳というと中学、高校、大学など進路を考えるような年代の子でしょうか。この年代の人の人生のゴールには、それまでの年代よりも具体的なものに変わってきます。とはいっても、まだまだ漠然としたものであり、比較的大きな目標ばかりだと思います。

たとえば、13歳の子の「俳優かマジシャン」という回答や、16歳の子の「すごく有名な女優になること」、そして18歳の子の「小説を書いて出版すること」などです。こういう職業につけたらなという目標を答える人が多いようです。

その他にも、「I really wanna make a difference in life 」という回答や、「To be financially and economically independent.」というそれまでの年代の人には見られなかった抽象的なものや、より具体的なものを回答をする人が出てきます。

ちなみにこの年代でも、「To be happy」のような幸せでいるをゴールだと答える人はいます。

25歳~ 具体的に自分が実現したいこと、なりたいことをゴールだと回答

これ以降の年代では、職業、独身の人、結婚をしている人、子どもがいる人など、人によって生活が違うので、具体的に何歳から何歳までというようなことはいえなくなってきます。そのため、ここからの年代表示はアバウトで、特に意味をもたないと思います。

これまでの年代の人は、どんな職業に就くのかまだわかっていなかった年代だったので、まだ具体的でない目標やこんな職業に就きたいという回答が多かったのですが、それ以降になると、自分の職業も固まっていき、ゴールがより具体的になっています。たとえば、25歳の方の「オスカーを獲得すること」や、48歳の方の「自分のアートビジネスを生み出し続けること」というようなものです。質問の回答から、その人が何をやっている人なのかわかるようになってきます。自分の仕事に関するゴールをこの場面で挙げる人は、自分がやりたいことをやって生活している人なのかもしれません。

しかしながら、一方で仕事とは無関係のゴールを挙げる人ももちろんいます。中には仕事の忙しさによる反動かもしれないと思うような回答の方もいます。もっと時間があればこんなことをしてみたいというような「現実的な回答」をする人が目立つように感じました。

具体的には、「Freedom. I just wanna be able to travel when I want to travel.」(自由。旅行したいときに旅したい)というものや、「Retire early and travel.」(はやく退職して旅行したい)というものなどです。これらの回答には現在の仕事に対し鬱屈としたものが見え隠れしていると感じます。

10代、20代の前半のときに抱いていた、夢や理想というのは想像しがたくなり、目の前の現実に照らし合わせたゴールへと変わっていくのかもしれません。歳を重ねることで、より若い時のキラキラとしたゴールが徐々に輝きを失っていくのも知れないと感じました。

ただ若い働き世代の方たちの回答は、まだ自分がどうしたいかという願望であることは1つのポイントではないかと感じました。

30代後半~ 自分ではなく別の人への願望をゴールだと回答し始める

「What goal do you have in life?」というあなた(=自分)の人生のゴールを聞く質問であるため、自分がどうなりたいかなどの願望を答える人が多かったのですが、30代後半以降の方では、自分ではなく別の人が登場するゴールを回答する人が出てきます。具体的には、子供を持つ女性の方が、自分の子供にこうなってほしいという願望をゴールとして回答されています。

たとえば、38歳の女性の方は「To raise my children to be respectful and successful.」(子どもたちが敬意を持ち、成功するように育てること)と自分の子供が登場します。また、49歳の女性の方は、「Make sure that my children are independent.」(自分の子どもたちが独立するのを見届けること)と回答しています。

別の誰かが幸せだと、自分も幸せだと感じるようになるのが、人生の幸せの一つなのではないかと感じるようになりました。

30代後半になってこういう回答が出てきたのは、20代から30代の間に結婚・出産し、子どもが進路を選ぶような年代に成長すると、このような願いを一番に考えるようになるのではないのかなと想像しました。

自分のことではなく、他の誰かの幸せを第一に挙げられる方は本当にカッコイイと思いました。

60代以降 自分のゴールの中に他人の存在が多くかかわってくる

自分の子供たちも独立し、退職するような年齢になった後の人生のゴールは、ほとんどの人のゴールに、他人の存在が出てきます。

「My goal right now are moustly for my son.」(今のゴールはほとんど息子のこと)と自分の子供の幸せを願う人ももちろんいます。

「Help others and be happy.」(他人を助け、幸せでいること)と答える人、「I wanna try and make life better for someone else.」(誰かの為に頑張って人生を良くしたい)と答える人、「I wanna be happy, I want to make the people around me happy.」(幸せになりたい、自分の周りの人を幸せにしたい)と答える人など、誰かを幸せにすることが、自分の幸せにつながるようになっていきます。

こうやって考えると、与えられる側から与える側になり、自分とは別の誰かの幸せを考えるようになれたときこそ、人生として完成に近づくのではないかと感じました。

そして、幼い年齢のときにゴールがなかったというところから、目標を持ち始め、歳を重ね、どの年代になろうとも、常に人生のゴールという目標を持ち続けていることを知れて本当に良かったと思いました。

それは、ふとたまに、あのぐらいの年齢になったら、目標とかなにもなくなってしまうのではないかと考えることがあったからです。

たとえ、「To be happy.」(幸せでいること)という漠然としたゴールであっても、それが答えられるうちは、人生は終わらないように感じました。

私も人の幸せを一番に考えられる人になりたいです。

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